相続手続き

相続手続きの専門家は誰?

2016/07/08

MOK_kyouheijikanwokinisuru

▼相続手続きは誰に頼めばいいのか?

相続が発生すると手続きは多岐にわたり、その数は細かいものまで含めると
100を超えるといわれています。

ものすごいですよね。

では、そのものすごい手続きを進めるにあたり、いったい誰を頼りにすれば
いいのか?相続手続きの専門家は誰なのか?

意外とピンと来ないのではないでしょうか。
これは、相続手続きと一口に言ってもその種類は多岐にわたり、
手続きごとに専門家が異なることが原因だと考えられます。

この記事では、相続におけるどの手続きを誰に任せればいいのか整理していきます。

スポンサーリンク



 

▼相続手続きに登場する専門家の種類と各専門家の対応領域

相続手続きに関与する専門家は弁護士、税理士、司法書士、行政書士、社労士…
と多岐に渡ります。

各専門家の対応領域を整理していきます。

 

弁護士

弁護士は紛争解決の専門家です。
したがって、相続手続きにおいて登場するのは主に相続間で紛争が発生してしまった
場合ですね。

遺産の分割で揉めてしまって当事者間では話し合いが前進しない、、
といった場合に、弁護士の出番となります。

ただし、弁護士に交渉の代理を依頼すると当然ながらまとまった費用が掛かりますので
注意が必要です。

弁護士費用は一概には言えませんが、着手金の段階で10万~20万程度かかります。

争っている金額よりも弁護士費用のほうが高くなった、、なんてことになったら
本末転倒ですから。
ただ、現実ではそこで冷静になれないケースが本当に多いです。
そもそも争いの原因は感情ですからね。お金はどうでもよくなっちゃうんですね(^^;

また、もし他の相続人に弁護士を立てられてしまった場合ですが、
この場合の対応も慎重に行いましょう。
まず、相手が弁護士を立てたからといって、
こちらも必ず弁護士を立てなければならないわけではないです。

本当に自力で対応しきれない話なのか一度必ず検討しましょう。
弁護士は法的に筋の通った主張しかしませんので、
あまりにも不当な結果を招く可能というのは個人間で揉めている場合よりも逆に低いです。

相手方の主張をよく理解し、筋の通らない部分があると感じるが、弁護士がその部分を
通そうとしてきていると思える場合には、専門家に相談をするといいでしょう。

また、弁護士は紛争解決のほかにも裁判手続全般について代理権を有しますので、
特別代理人の選任や遺言の検認といった家裁の手続きを依頼することも可能です。
ただし、弁護士費用は高額になりますので、このような純粋な手続きのサポートであれば
後述するする司法書士に依頼する選択肢も検討するとよいです。

 

税理士

税金に関しては税理士です。
相続の場面では、相続税の申告、そして準確定申告の際に税理士のサポートを受ける
こととなります。

ただし、相続税の申告は相続税が発生する場合のみ、純確定申告も一定の要件を満たす
場合のみに必要となる手続きですので、税理士に依頼する必要があるかどうかは
ケースバイケースとなります。

簡単に解説をしておくと、相続税には基礎控除という、遺産総額が一定金額を超えなければ
相続税が発生しないというルールがありますので、それに当てはめてみることで、税理士を
頼る必要があるかどうか判断ができます。
基礎控除額の計算方法は現時点(平成26年6月)においては、

3,000万円+相続人の人数×600万円

となっており、遺産総額がこの金額を超えなければ相続税の納税も申告も不要です。
持ち家+預貯金で数千万、というレベルから相続税を気を付けていくイメージです。

また、準確定申告についてですが、こちらは生前に自ら確定申告を行っていた場合には、
準確定申告をする必要がある可能性が高いので、その点を注意してみましょう。

いずれにしろ税金が不安であれば無料相談をやっている税理士に相談に行ってみるのが
いいですね。

 

司法書士

登記の専門家で、裁判所の提出書類作成代理の権限も持っているのが司法書士です。
したがって、遺産に不動産がある場合には、不動産登記の変更をするために司法書士に
依頼することとなります。

司法書士は登記に付随する業務として戸籍などの必要書類の収集もやってくれますので、
自力で必要書類を本格的に収集し始める前に一度司法書士に相談するといいかもしれません。
書類収集も費用がかかることですから、依頼するほうが良いとは一概には言えませんが、
仕事などで平日忙しくしている場合には司法書士に書類収集を依頼してしまうと便利です。

また、相続のケースによっては家庭裁判所で手続きが必要になることがあります。
例えば、自筆証書遺言がある場合や相続人に認知症の人や未成年者が含まれる場合です。

遺言がある場合には家庭裁判所で検認の手続きを、認知症の人がいる場合には成年後見の
手続きを、未成年者がいる場合には特別代理人選任申立てといった手続きを踏まなければ
なりません。

これらの手続きを依頼できるのは弁護士か司法書士になりますが、費用的には司法書士の
ほうが安いことが多いですので、司法書士に相談するのがいいですね。

 

行政書士

法的な文書作成の必要がある場合には行政書士に依頼します。
具体的には、遺言がない場合に、相続人の全員で遺産分割したことを証明する書類として
作成することになる「遺産分割協議書」を作成する場合ですね。

「遺産分割協議書」は不動産の名義変更手続きや銀行口座の解約手続き、相続税の申告の
際に必要となります。

不動産の名義変更や相続税の申告の場合には、司法書士や税理士も付随する業務として
協議書を作ってくれることもあります。

 

社労士(社会保険労務士)

社労士は社会保険の専門家です。
相続の場面では、年金の手続きで登場します。

特に、遺族年金への切り替えの手続きは今後の生活にかかわる大切な手続きですので、
自力でできない場合には社労士を頼ることとなります。

ただし、年金に関しては年金事務所の窓口がかなり丁寧にサポートをしてくれるケースが
多いようですので、専門家が関与する必要性はそこまで高くないかもしれません。

いざというときのために知っておく、程度でいいでしょう。

 

その他の専門家

最近「相続」の名を冠する民間資格が増えています。
相続診断士相続アドバイザー相続マイスターなんてものも。。

これらはあくまでも民間団体が発行している資格であり、上記のような国家資格者とは
異なり手続きを代理する能力はありませんが、幅広く社会的ニーズを拾うことを目的として
作られた資格ですので、上記の専門家のようなある意味偏った知識ではなく、
相続手続全般についてある程度知識を持っているという特徴があります。

ちょっとした相談をしたいような場合には頼ってみるのもいいかもしれません。

 

▼まとめ

相続手続きは多岐にわたりますが、実際に必要となる手続きは状況によって様々です。
なので、まずは自分に必要な手続きは何なのかを整理していくことが重要となります。

上記に掲げた専門家の中には、相続を専門的に取り扱っているところもあり、
そういうところでは専門領域に限らず相続全般について知識を有していることも多いので、
まずは頼れる専門家を1人見つけて、手続きの全体像の把握に努めるのがいいですね。

相続専門の専門家なら、自分の専門領域でない部分についても他の専門家の紹介をしてくれる
場合がほとんどです。

最初に選定する専門家の質が手続きをスムーズに進めるうえでのカギになりますので、
ぜひ慎重に行ってください。

-相続手続き