相続放棄

相続放棄手続きの必要書類

2016/07/08

tsuyoshi-18_TP_V

相続発生から3か月以内に行わなければならない相続放棄の手続き、
期限が決まっているので要注意の手続きですが、
ただ家庭裁判所に書類を出せばよい手続きとはなっておらず、
申し立てをする前提として、必要書類の収集が必要となります。

▼相続放棄手続きの必要書類は?

相続放棄の手続きをするためには、原則、申立書と併せて添付することが
求められている書類をあらかじめ取り寄せ、家庭裁判所に提出しなければなりません。

また、必要書類の内容は放棄をする人と亡くなった人との関係
(配偶者なのか、子なのか、兄弟なのか)によっても異なりますので注意が必要です。

以下、相続放棄の申述書に加えて添付が必要となる、
相続放棄手続きの必要書類をまとめていきます。

スポンサーリンク



 

【放棄をする人が,亡くなった人の配偶者の場合】

・亡くなった人の住民票除票又は戸籍附票

・放棄をする人の戸籍謄本

・亡くなった人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 

【放棄をする人が,亡くなった人の子又はその代襲者(孫,ひ孫等)(第一順位相続人)の場合】

・亡くなった人の住民票除票又は戸籍附票

・放棄をする人の戸籍謄本

・亡くなった人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

・放棄をする人が代襲相続人(孫,ひ孫等)の場合,
被代襲者(本来の相続人=親)の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 

【放棄をする人が,亡くなった人の父母・祖父母等(直系尊属)(第二順位相続人)
の場合(先順位相続人等から提出済みのものは添付不要)】

・亡くなった人の住民票除票又は戸籍附票

・放棄をする人の戸籍謄本

・亡くなった人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

・亡くなった人の子(及びその代襲者)で死亡している人がいる場合,
その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

・亡くなった人の直系尊属に死亡している方(相続人より下の代の直系尊属に限る
(例:相続人が祖母の場合,父母))がいる場合,
その直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 

【放棄をする人が,亡くなった人の兄弟姉妹及びその代襲者(おいめい)(第三順位相続人)の場合】

・亡くなった人の住民票除票又は戸籍附票

・放棄をする人の戸籍謄本

・亡くなった人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

・亡くなった人の子(及びその代襲者)で死亡している人がいる場合,
その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

・亡くなった人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

・放棄をする人が代襲相続人(おい,めい)の場合,被代襲者(本来の相続人)の
死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

※他の相続人が先に放棄の手続きをしている場合は、
その時に提出済みの書類については再度提出する必要なし
戸籍等の謄本は,現在の正式名称は全部事項証明書という。
(昔は帳簿で管理しており、それを謄写して交付していたため謄本といったが、
現在はデータ管理でデータの出力になるため、名称が変更された。)

以上は相続放棄の手続きに必要な書類です。
見ているだけでうんざりしてくるかもしれませんね(^^;

戸籍は本籍地管轄の役所およびその出張所で入手できます。
現在のものは1通450円、すでに閉鎖しているものは1通750円
何通もとると費用も馬鹿になりません。
できるだけ無駄なものはとらないようにしたいですね。

なお、事案によっては家庭裁判所から上記以外の書類の提出を求められる場合もあります。
そのような場合には速やかに裁判所の指示に従うようにしましょう。

 

▼必要書類が3か月以内に集められない場合の対処法

必要書類の収集に手間取って3か月の期限をオーバーしてしまっては
元も子もありません。

3か月の期限は死守しなければなりませんが、戸籍等は遠方の役所まで
取りにいかなければならないケースがあり、どうしても3か月をオーバーしてしまう
ということもあるでしょう。

こういった場合は、ひとまず書類が揃っていなくていいので、
申述書を裁判所に提出してしまいましょう。

3か月の期限にしなければならないのは申述書の提出であって、
必要書類に関しては、実は、申述書提出後に追加で提出する形で手続きをすることが可能です。

重要なことなので繰り返しますが、3か月以内に申述書さえ提出すれば、
必要書類は後からの追加で大丈夫です。

これを把握しているといないで相続放棄の可否が大きく異なる可能性がありますので、
ぜひ覚えておいてください。

 

▼相続放棄の落とし穴

相続放棄の期限が非常に重要なことはお分かりいただけたかと思いますが、
もう一点、相続放棄をする際にぜひ注意してもらいたいポイントがあります。

それは、

「相続放棄をすると、今まで相続人でなかった人が
 新たに相続人になってしまう可能性がある。」

ということです。

どういうことかというと、
相続放棄をすると、放棄をした人は法的に、はじめから相続人ではなかったことと
なります

すなわち、その人を外して相続関係を考えるということですね。

一方、相続人となる人というのは、法律でその順序が決められています。

第一順位 子供
第二順位 親
第三順位 兄弟
※配偶者がいる場合には、配偶者は常に相続人となる

という順序です。

例えば、配偶者なし、両親が存命、子供二人、という家族関係の方が亡くなったとしましょう。
このときに、子供二人が相続放棄をすると、子供がはじめからいなかったことになるので、
両親が相続人の地位を獲得する形になるんですね。

なので、自分が相続放棄をしたからといって安心していると、
いつの間にかほかの親族に 借金を押し付ける形になっていた、ということがあり得るわけです。

相続放棄をする際は、上記を踏まえて全体像を把握し、
自分の後に相続人となる方がいる場合には、事前に相続放棄の手続きを進めることを伝えておく
ほうがいいですね。

なお、相続放棄の期限の3か月は、自分が相続人となった日からカウントしますので、
上記の例で両親についての相続放棄の期限を数える際は、子供二名が相続放棄をしたとき
(相続放棄の申述が受理されたとき)からとなります。

以上、相続放棄の必要書類と期限の関係は知っておいて損のないものですので、
ぜひ押さえておいてください。

-相続放棄