司法書士

司法書士試験が難しい3つの理由

2016/07/08

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▼司法書士試験はなぜ難関といわれるか?

一般的に難関といわれている司法書士試験。
客観的な情報を見てみても、合格率3%前後合格者の平均受験回数
3回程度、というところから難しいことがうかがえますが、
実際に受験していて初めて見えてくる司法書士試験の難しさというものが
あります。

この記事では、私が合格までの4回の受験とそのための学習を振り返りながら、
司法書士試験を難しくしている3つのポイントについて言及していきます。

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▼司法書士の難関ポイント1 登記法

司法書士試験の受験科目は、憲法、民法、刑法、会社法・商法、
民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、司法書士法、供託法、不動産登記法、商業登記法
の11科目です。
(会社法・商法はまとめて1とカウント)

司法書士は法律系の国家資格ですから、受験生も法学部出身者が多いです。
で、法学部の出身者なら憲法、民法、刑法、会社法・商法あたりはある程度わかるんですね。
また、法律を大学等で学んだ経験がない人でも、憲法、民法、刑法、会社法・商法あたりは
内容的に理解しやすい

そして、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、司法書士法、供託法に関しては、
試験全体に対するウェイトがそこまで大きくない(択一全70問のうちこの5科目合計で
わずか9問)ので、そこまで気にしなくてよい

で、問題となるのが、不動産登記法、商業登記法といった、登記法です。
業界経験がなければ、登記がどういうものかというのはほとんど予備知識がないと思います。
さらに、登記というのは手続きで、登記法はいわゆる「手続法」
つまり、民法や憲法のように、平等とか平和といった抽象的な理念をもとに作られた法律では
なく、「登記手続」という手続きがうまく回るように決められたルールなので、非常に理解が
しづらいんですね。

電車や駅を見たこともない人が、切符の買い方や乗り換えの仕方を教えるのって大変ですよね。
登記法を勉強するというのは、まさに電車や駅を知らない状態で切符の買い方や乗り換えの仕方を
勉強するようなイメージです。

それも、ちょっと隣町まで、とかではなく、最速かつ最安値で札幌から那覇に行くには、
見ないな複雑なレベルで理解していかなければならない

これは相当時間がかかります。
専業で勉強をしても、登記法の問題がしっかり解けるようになるのは受験生2年目以降
言われるほどです。
実際私もそのくらいのタイミングでようやく少しずつ登記法がわかってきたかな、という実感が
沸き始めました。

逆に、登記法は一度理解が深まると一気に試験でも得点をとれるようになるという性質も
持っていますので、3回4回といわゆるベテラン受験生といわれる領域に入ってくると得点源に
変質する、という特徴もあります。
(もちろん、継続的に学習を続けている場合です。)

なので、この性質を逆手にとって初めから(苦しいですが)登記法にはしっかりと時間をかけて
取り組んでいくのが合格への近道になります。

 

▼司法書士の難関ポイント2 記述式問題

司法書士試験の難関ポイントその2は、記述式試験です。
司法書士試験の記述式問題は、論文形式ではなく、実際に登記申請書を書かせる内容と
なっています。

よくあるパターンは、顧客が司法書士事務所に相談に来たという体で事実関係や書類の存否に
ついて時系列に沿って説明がされ、それに基づいてどのような登記申請書を書くべきか、
回答欄に記入せよ、といった形式になっています。

記述式試験は午後の部で、択一問題35問と同時に2問出題されます。
これ、経験された方はわかると思うんですが、圧倒的に時間が厳しい試験になっています。

記述問題は「問題の読み取り」「思考・判断」「申請書の記入」という流れで解いていきますが、
まず問題文が大量にありますので、それを読み解いて事実関係を整理するだけでも相当な時間を
要します、そして大量の事実・論点から回答を導き出し、実際に申請を書いていくのですが、
当然にすべて手書きで書いてかなければなりません。

登記申請書の記載事項というのは結構な量がありますので、書くだけでも相当な時間をとられますし、
体力も相当消耗します。(^^;
手首や指も痛くなります。。
(実際の業務では申請書を手書きで作成するということはなく、現在はデータで作成してオンラインで
申請をする、という方法になっています。)

ちなみに、試験問題に出題される相談内容は試験用にこれでもかというくらいに複雑にされています
実際の現場でこの相談が来たらじっくり一日くらい考えたり調べたりして準備だな、
みたいな内容を、15分~20分程度ですべて読み解いて判断しなければなりません。
(午後の試験時間が180分、120分を択一で使用するとすると、記述に使える時間は60分、
記述は2問あるので、1問につき30分、実際に記述する時間を10分~15分とると、
考える時間は15分~20分しかない、という計算をしています。
実際には、択一は最悪マークだけ塗りつぶせればいいので、はじめに記述を解き終えて、
残り時間を択一に当てる、という戦術をとる方もいます。
ただし、択一は配点が大きく、最終的な合否に大きく影響するので、時間が足りなくなったら
適当にマーク!の作戦もかなりリスクが高いものになります。)

これはもう、完全に修行の世界です。アスリートの世界といってもいいかもしれません。
司法書士は受験時代が一番仕事早いですよ、たぶん。(笑)

さらに、記述問題の最も悩ましい要素として、不動産登記の「申請の順番」というものがあります。
出題形式として多いのが、
「この事案について必要となる登記を1件目から順番に回答欄に記載せよ。」
「この事案について必要となる登記の1件目と一番最後の登記を回答欄に記載せよ。」
といった形で、申請の順番を問われる形です。

例えば、1,2,3,4という順番で申請しなければならない回答に対して、
2,1,3,4と回答をしてしまうと、個別には正しい申請書がかけていても、
順番が違うので「2,1」の部分が0点となり、この時点で得点の半分を失う
という事態に陥ります。

記述式の足切りは大体6割程度になるんですが、書くことが多くて細かいミスが
重なるので、大体文句なしに書けた!と思っても7割程度しか点が取れないんですね。
そうすると、順番ミスで半分持っていかれると一気に足切りのリスクが増すわけです。

ここにつかまって十分に実力がある人が受からないということが毎年一定数必ずあると思います。
これ、絶対に受かりたい人からしたらきつい部分ですよね。

またここの議論で、「1,2,3,4」の「1,2」に自信がもてなかったら、
「1,1」または「2,2」と回答しておけばどうなの?
というものがあります。

このようにしておけば、どっちかだめでもどっちか正解になって、半分失うところを
4分の1のダメージで抑えられるという話ですね。

ここについては諸説あり、そういう戦略的な回答は採点のときに両方不正解にされる、
という意見が割と力を持っていたりするのですが、真相は不明です。

 

普通に考えれば、そのような恣意的な採点があり得ることは考えにくく、
回答欄に正解が書かれている以上得点を与えるように思えますね。

また、試験結果に不服があるものについては審査請求の制度も設けられているので、
やはり恣意的な採点方法は採用されにくいように思えます。

ただし、真相はわかりません。
合格者の人数調整のために採点を甘くしたり辛くしたり、等調整もされている節もあります。
これは試験後公開される各受験者の得点を見ていくとある程度調整度合がわかります。)

あと、実際に「1、1」「2,2」という回答ができるかというと、結構勇気がいります
あからさまな戦術的回答ですから。
…私はできませんでした(^^;
心の弱さに一人で反省です。(笑)

 

▼ポイント3 ライバルの実力

上記の記述式の難しさから、実力はあるが合格できなかった、という受験生が
毎年一定数生み出されます。

 

そして、強力なライバルとして他の受験生の前に立ちはだかります。

 

司法書士試験は毎年択一の足切りラインが75%~80%超と非常に高く、
9割とらないと合格確実のラインに乗らないというちょっと異常な試験です。

その1要因は前年に記述で足切りを食らった択一合格ライン組の存在なんですね。
あとはもともと人気に試験だったので、その名残でしょうか。

とにかく絶対合格を目指すなら一問も落とさない勢いで準備をし、本試験では
ちょっとしたケアレスミスなんかも絶対に許されませんので、厳しいです。

ほんとにただの修行だと思えてきます。
いい経験できます。(笑)

 

▼まとめ 難関ポイントを逆手にとって合格へ?

以上、司法書士試験の難関ポイントについて書いてみました。
じゃあどうするか?
ということで対策を考えてみようと思います。

 

・難関ポイント1対策
とにかく登記法は理解しづらいものだと自覚し、注力する。
あるいは司法書士事務所等で働いてみて、登記の現場を経験する。
(これをやっておくと結構大きいです。)

 

・難関ポイント2対策
プライドを捨て、良心の呵責を無視して戦術的に回答を作っていく、
というところでしょうか。

 

・難関ポイント3対策
これはもう、勉強しまくるしかないですね。(笑)
知識量勝負の試験なので、学習時間に比例して択一のスコアは伸びます
私は4回目の受験時にはあわよくば午前・午後ともに択一は全問正解できるのでは?
といった実感を持てるくらいの知識量になっていました。
ここは積み上げです。
その知識は、司法書士になった後に必ず役に立ちます。
そういう意味ではよくできた試験かもしれません。

 

▼オススメの予備校紹介

以上、司法書士試験の難関ポイントについてまとめてみました。
試験を狙っていく方は参考にしてみてください(^^

それにしても、資格予備校の価格って一時と比べると本当に安くなりましたよね。
私が受験生だったころは最低でも50万はしたのに…

まーまだスマホとかなかった時代だからな…みんなでビデオで講義受けてたからな…(笑)
最近はほんといいですね。
スマホの動画で対策出来ればどこでも勉強できちゃいますね(^^

◆資格スクエア


◆東京法経学院


こんなの利用したら快適に試験の準備ができそうです!

-司法書士